中国人の友だちはいないけれど、勇気を出して行ってみた。
ちょっとした舞台があって結婚式やプライベートパーティも開ける店内はめちゃくちゃ広い。
きちっとシャツを着たサーバーや、スーツのマネージャー(たぶん?)がきびきびと丁寧な英語で案内してくれたので、まずはほっとした。好印象。
ちなみに、こういうお店としては珍しく、白人だけのグループもちらほら。
席に着くと素早くお茶を供され、コートをまだ脱ぎかけているところに山ほど蒸し料理をのせたワゴンの女性が登場。
「これは? あれは? これは? あれは?」
と矢継ぎ早に蒸篭の蓋をぱかぱか開けていく。
あわわわ、となるわたくし(たち)。
「これにしな。あとこれも」
と強引に(そして適当に)もらったのが、エビ餃子とシュウマイと、豚まん。
席に着いて1分でもうほかほかのごはんが目の前に。
それらを食べている間に、ワゴンのおばちゃんが何度も何度もやってくる。
「これは? あれは? これは? それは? これにしたら? こっちもあるよ」
あわわわ。
とりあえずメニューには何がのっているのだろうとメニューを開こうものなら、サーバーが飛んでくる。
「決まった? 何頼む? どれ?」
あわわ。
豚まん、もふもふ。
やや遅い時間に行ったので、もう客はまばら。
周りで次々と夜のテーブルセッティングが始まる。
こういう中国のレストランはあの巨大な円卓の天板を外してごろごろ転がして運んだり、巨大なテーブルクロスを丸ごと替えるので、なんだかもう、引っ越しの最中に肩身狭く食べてる気がしてくる。
中国人が作るしゅうまいはおいしいよね。肉々しくて。
で、肝心の食べ物はというと。
まあ、普通かなあ。普通においしい。
有名店、だけれども……、絶品! またここに絶対に来なきゃ! 飲茶はここしかないわ! というほどではなかった。
しいていうなら、ここの上海小龍包(写真なし)はおすすめしない。
何故なら、小龍包同士がくっついているのみならず、底にも完全にへばりついていて、一生懸命そうっとそうっとすこぶる慎重にはがそうとしたけれど、あろうことか4つとも失敗。なんと4つとも破れて肉汁が流れ出る始末。皮も分厚過ぎてねちょねちょ。残念。
デザートはあれもこれも売り切れで、かろうじて、タピオカプディング。
日本人は「プディング」と聞くとプリンみたいなふるふるした食感を期待するかもしれないけれど、これはもう少し、ブレッドプディングみたいなもそもそした食感。
とりあえず、こんなにこまめに「構ってもらえる」チャイニーズレストランは初めてだ。
あまりに構ってくれ過ぎて、味も何もよくわからないまま怒涛のごとく食事が終わった。
ずっと気になっていたので、来て良かったとは思うけれど。
何事も試してみないとね。
いつもありがとうございます。