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無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 2019年 03月 23日 ( 1 )   

無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 【コロンビア_4】変化するスラム街。よい方へ、未来へ(メデジン)   

朝からLa Communa13と呼ばれる地区へ向かう。
メデジンでもっとも貧しく、もっとも危険なスラム街が、いまや昨日の絵描き青年曰く「もっとも安全で、めちゃくちゃ観光地」と化したのだとか。

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この街の概要は、外から移住して来た人間は住む場所がなく、どんどん山の上へ上へと家を造っていった。ところが、家はできたものの、今度はふもとの街へ行く手段がない。お金が稼げない。貧困がはびこる。
その上、近くを走るSan Juan高速道路が麻薬、犯罪資金、武器の輸送に利用されるため、ゲリラ、民兵、ギャングが集まり、地域が丸ごと犯罪の温床に。
もうどうにもこうにも道を歩けば殺される、くらい凶悪な地区になってしまった。

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2002年にコロンビア政府が事態を治めようとした。
それはよかった、と思いきや、警官や軍隊による4日間の一掃攻撃で、数百人の一般市民まで傷つけられ、逮捕され、拷問されてしまった。
殺された人の中には子供もいた。
さらに、この作戦で行方不明になったまま未だ見つかっていない人々もいるという。

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この複雑な過去と悲劇をバネに、貧しく犯罪に走ることしか生きる道がなかった若い世代が筆をとったのが、壁の落書き。
どの国でも似たような人間が似たような理由でやる、消しても消してもなくならないあの落書き。それが、ただの無意味な殴り書きの域を超え、たくさんの物語、たくさんの願い、未来への希望、ヒトの心が込められた「壁画」が次々生まれるようになった。
それは、海外からわざわざ人が見に来るような、芸術作品。

ちなみに、絵に加えて音楽も、救いの手段となっている。

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いま、Communa13は、ここで生まれ育った若い人たちが中心となってガイドツアーを行い、外から来た人間が安全に歩ける観光名所となっている。
もちろん、観光ルートはほんの一角のみで、冒険心を出してどんどん道をそれていくと、果たしてそこまで安全かどうかは保証できないらしいけれど。

San Javier駅の改札を出たそこは、複数のツアーの参加者でごった返していた。
バスに乗ってエスカレーターのふもとまで行くと、やはり観光客がぞろぞろ。拍子抜け。もう少し陰気で殺伐としているのかと思っていた。

クスリやお酒でふらふらの人はもちろん、柄が悪かったり目つきが悪い人さえおらず、だからと言って地元の人皆がにこにこして諸手を挙げて「観光の皆さま、ようこそ!」という雰囲気でもないけれど、安全。それだけは確か。

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観光名所のわりに、ほかの地域と違って、売り子が強引に引き止めてきたり、大声で呼びかけることもない。住民は家の前に座ってじっと通りを見ていたり、どこか淡々としている。
大人はそんな風に近寄り難いのだけど、外で遊ぶ子供が多い。
少年が集まってブレイクダンスを練習している場では、高校生くらいの男の子が5歳くらいのおちびちゃんにダンスを伝授。楽しそうにからから笑っている様子が印象に残った。

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このCommuna13が有名な理由は、2002年の悲劇のほかにもうひとつ、エスカレーターがある。
山の斜面にへばりつく家々の合間をぬって2012年に完成したエスカレーター。青空エスカレーターである(屋根はあるけど)。これで、足腰の弱い老人も、女子供も、きつい階段を毎日毎日上り下りする苦労が激減し、街へ行き来しやすくなった。

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エスカレーターはいくつもあり、少し歩いてまた登る、の繰り返し。
気がつけばうんと高いところまで来ていて、これがなかった頃は、毎日階段でこの傾斜を行き来するのは相当きついだろうと想像する。
実際、下から上まで35分かかっていたものが6分に短縮されたのだそう。

エスカレーターは、本当に家々のすぐ側。
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ところで、メデジン市内でよく見かけた、視覚障害者用の点字ブロック。
スラム街であるここでも整備されていて驚いた。
というか、点字ブロックを海外で見かけたことにまず驚いた。
過去、唯一見たことがあるのは台湾……だったかな?

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ここを歩いている間中、熱心に観光客に語りかけるツアーガイドたちと、その様子をぼんやり冷めた、と言っても過言ではない目で眺める地元住民のギャップが、少し引っかかった。


■旅の豆知識■

◇San Javier駅からCommuna13
駅から出て右手の通りに緑のバスがたくさん停まっている。Communa13のエスカレーター行きのバスは、221iか225iで、225iは写真のようにわかりやすく停留所に看板が出ている。

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◇ツアーを申し込んでいなくとも、その場で「ツアーに参加しない?」と声がかかったりする。
わたしは土曜日の朝9時半ごろ行ったので、ちょうど10時スタートのツアーとかぶったのだと思う。
ツアーは複数あるので、その場で自分から「申し込んでないけど参加できる?」と聞いてみるのもありかも。
ちなみに、わたしが参加したかったのは、「Graffiti Free Zippy Walking Tour Communa13」(無料だけど、寄付ベースの英語ツアー)。サイトが機能しておらず、申し込めなかった。


いつもありがとうございます。次回もメデジン。
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by paquila | 2019-03-23 06:46 | 【コロンビア-2019】 | Comments(2)