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無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 【インド10日目】食べてしまえ、魚を。   

1月15日 コーチン(エルナクラム→フォートコーチン)

8:30チェックアウト。
2泊して、2泊目の料金はRs370。なぜ1泊目と倍ほどちがうのだろう……。
コーチンにはもう2泊する。結局くるはずだった日本からの仕事の連絡はまだ来ず、エルナクラムでいつまでも待っていられないので、今日はフェリーでフォートコーチンに移動して新たに宿を探すことにする。

フォートコーチンはエルナクラムよりずっと観光地で、欧米人だらけだ。
そもそも15世紀初頭、ポルトガルに占領され、その後もオランダやイギリスに支配された歴史をもつので、街並みもほかのインドの街とはひと味ちがう。キリスト教の教会も多い。

何軒かまわってようやく宿を決めると、昼食に出かけた。
例によって探すのが面倒で、宿の隣のレストランに入った。とてもきれいなお店で、テーブルもグラスもぴかぴか。インドじゃないみたい。……と思っていたら、なんとインド料理がひとつもない!! メニューにはパスタやピザ、サンドイッチがずらり。しかも高い。ほとんどがRs200以上する。
こんなお店は初めてで、とても面食らう。確かに、お客さんは全員欧米人。
入っちゃったものはものはしょうがないので、いちばん安いペンネアラビアータ(Rs160/約320円)を頼む。

30分待ってようやく出てきたそれは、はっきり言っておいしそう。

【インド10日目】食べてしまえ、魚を。_e0224424_21561117.jpg

インド人のつくるインド料理以外の食べ物はまずい、とは定評だけれど、わたしは十分おいしいと思う。
ただ、窓からの眺めは、フォートコーチンの観光の中心地で、白壁のこぎれいな建物が並ぶかわいらしい街並み。目の前にはマサラのかけらもない、おいしいペンネ。一瞬、じぶんがどこにいるかわからなくなりそう。





午後は、観光客向けのネットカフェで、北インドへ向かう移動手段を手配。
それから、海岸へお散歩。
途中、道端で魚を売っている光景を見かける。氷もなにも無いまったくの常温で地面に魚が並んでおり、ハエがたかっている。いくら今日獲れたてとはいえ……。
……魚を食べるのはやめようと思う。
でも、コーチンは海の街だ。魚を食べなきゃいけない。魚料理をたのしみにしていた。
食べるべきか、食べざるべきか。所詮、瑣末な問題。


海岸には、コーチンの名物でもあるチャイニーズフィッシングネットが並んでいる。
チャイニーズフィッシングネットは、コーチン独特の漁法で、大きな網を海中にしずめて、太い丸太で一気に引き上げる。なかなかの見ものだ。
ちなみに、チャイニーズフィッシングネットのすぐ側では獲れたての魚が売られており(先ほど通りかかった屋台とは別)、そこで魚を買って近くのレストランに持っていくとその場で調理してくれるらしい。
チャイニーズフィッシングネット。これは網が沈んでいる状態。【インド10日目】食べてしまえ、魚を。_e0224424_22112590.jpg

これが網が上げられたときの状態。魚を狙って鳥も寄ってくる。【インド10日目】食べてしまえ、魚を。_e0224424_22305044.jpg

漁を見ていると客引きの青年につかまってしまった。
ツアーはどうだとか、宿はどうだとか、美味しいレストランを知っているとか、君は一体何屋なのだ。

巧妙なことに、世間話のなかにそういう小ネタ?をはさんでくるので、ただの小銭(マージン)狙いの地元のひとなのか本物の特定の店に雇われている商売人なのか微妙なところ。
また、彼の持論では、結婚していなければ浮気はしても良く、しきりに浮気を奨励するのだけれど、すでに日本人で既婚の(!)「ミヨ」と浮気したらしいので、それならば浮気可能なミヨと仲良くしてくださいと適当にあしらう。
勧誘も適当に断り、聞きたいこと― ケララ州の言葉や、インド人はどうして皆そこまで英語が話せるのか、など ―だけ聞いて別れる。
せっかく海を見ながら今後の旅のプランを練ろうとしていたのに、台無しだ。

【インド10日目】食べてしまえ、魚を。_e0224424_23104388.jpg

夕食は、ロンリープラネットに載っていたとあるホテルのガーデンレストランに行った。
確かにガーデンだった。外で、蚊だらけ!!
一度入って注文してしまったので出るに出られず、こっそり蚊を退治しながら料理を待つ。2匹3匹退治したところで、何が変わるということもなく、無謀な戦い。しかもこういうお店に限ってウェイターがひとりしかおらず、何をするにも時間がかかる。
たっぷり40分以上待ってやっと出てきたのは、野菜のクリームスープと、フィッシュフライ。
昼間あんな魚を見たというのに、やはり魚が美味しいというコーチンで1度くらいは食べてみなきゃと、ついつい頼んでしまった。

【インド10日目】食べてしまえ、魚を。_e0224424_22382152.jpg

スープはインスタントではなく(そうであるべきだけれど)、ミルクスープといった味。野菜がわりと食感を残したまま(つまりトロトロではなく)入っている。まぁこの方が「野菜」を食べた気になるのでよしとする。
フィッシュフライは、味や食感はツナのような白身魚で、カリっとしっかり揚げてあり、マサラと塩で味付けされている。そこにレモンをたっぷりしぼる。塩味が強いので、ソースなしで十分おいしい。
キャベツとトマトが魚の下に敷かれていて、生野菜……だったのだけど、食べてしまった。どうせもうおなかは壊しているのだ。そう、あれからずっと不安定で治っていない。
チャパティやドリーを頼まなかったおかげで、量もちょうどよく、気持ちよく完食できた。
が、お会計を見てびっくり。Rs215! いつもの倍!! そういえばお昼のペンネも高かった。観光地価格に戸惑う。

料金はともかく、おいしく食べて機嫌よく宿に戻ると、宿の前でたむろしていた若い客引きのグループが、わたしを見てひと言。

「ニッポンヤ!!」

閉口。


この街は観光地ゆえに、「こぎれい」過ぎる。牛もいないし。
道を歩けば1分おきに客引きから「コニチワ~」と声がかかるのも鬱陶しい。
ここはタミルナードゥ州とちがうなあ。あの泥臭くてやかましい光景が少し懐かしい。


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by paquila | 2011-03-03 23:23 | 【インド-2011】南インド | Comments(0)

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