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無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 【インド9日目①】南インドのバックウォーター   

1月14日 コーチン


今日はインド旅行の目的のひとつである、バックウォーターに行く。

バックウォーターは「水郷地帯」と訳されている。
ヤシの森の間を縫うように無数の運河があり、河は湖へとつながる。人々は実際に川べりに家を建て、小船で運河を行き来して暮らしている。バックウォーターツアーは、観光客用の小船でのんびり河をくだりながらその南国の風景を眺めるというもの。

本当はマドゥライからアルファベットの「U」の字のように海岸沿いに南下。最南端からは北上して、途中からバックウォーターでコーチンへ向かいたかったのだけど、時間の都合で一気にコーチンに来てしまったので、コーチン発のバックウォーター1日ツアーに参加することにする。





8:15。時間通りに宿に迎えの車が来る。
20分程走ったところで「ほかの客と合流するから」と停車。
ところが10分待っても20分待っても来ない。ツアーの定員は20人。客はわたしたちだけではないのだから、船の出発時間はある程度決まっているのではと心配になるも、運転手はどこかに電話したり外に出てみたり。一向に状況がわからない。これもインドだからなのだろうか? 
1時間経ってようやくほかの客が、別の車に連れられてやってきた。スコットランド出身の老夫婦とその友人の3人組で、車内は一気ににぎやかになった。
車をすっ飛ばしてコーチンを南下。船の桟橋へと急ぐ。
着いたら案の定、ほかのツアー客は全員船で待っている状態だった。1時間ほど遅れたのだから、このひとたちもたっぷりそのくらいは待ったのではなかろうか。幸い誰も怒っていなかったけれど。

10時頃、わたし以外全員白人のツアー客20人ほどと、若いガイド、船頭ふたりでツアースタート。いよいよだ。

こういう屋根付き椅子付きの小船でゆく。
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広い河はほとんど流れはなく、ちゃぷちゃぷという水音が耳に心地よい。
水は緑で濁っており、時々ゴミも浮いているので決してきれいではない。

これは別の船だけど、うちの船もこういうかんじ。
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船の船頭と船尾に立った男たちが、それぞれ5メートルはあろうかという長い棒―日本でいう櫓(ろ)―を使ってゆっくりと漕ぎ進めていく。
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屋根付きの船なのでツアー客が直射日光を浴びることはないが、船頭さんたちはまともに強い日差しを受けている。
立ちっ放しで一日のうち一番暑い時間帯を何時間も自力で漕ぎ続けるというのは、仕事とはいえ、頭が下がる。このひとたちは一体いくらもらっているのだろう。
ツアー料金はひとりRs550。宿の送迎と昼食代込みだが、船は燃料もいらないので、ほとんど人件費に、とりわけこの人たちにお金が充てがわれていればいいのにと思う。


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さて。船はのんびりと進む。
ときおり川岸の家、そこに住むひとたちを見かける。洗濯をしているひともいれば、あまりきれいとは言えない川でもぐって遊んでいる子どももいたりして、そういう光景を遠くから傍観するというのは、まるでテーマパークのアトラクションのようで、わたしはこんなものが「見たかった」のかと疑問に思う。
船が通ると、家から出てきてこちらに手をふってくれたりもするので、子どものはしゃぎ具合といい、もしかするとパフォーマンス的な面もあるのではなかろうか、国からお金が少しは入っているのではなかろうかと、無駄に勘繰ってみたり。

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相手は観光を売り、こちらは観光を買う。ここでもそういうことなのかもしれない。
とはいえ、テーマパークと違うのは、密林の鳥の声も、虫の声も、痛いくらいの日差しも、すべて本物。
実際こんなところに住むのは、先進国で生きるわたしからすれば相当大変だ。家はコンクリートだけれど、地面は常にじめじめしていて、膝の高さ、或いはそれ以上の雑草に覆われている。当然、虫だらけ。お風呂もトイレもこの河でする。周りにはヤシの木しかなく、どこへ行くにも船を出さなくてはいけない。

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途中、ヤシの実から糸を紡ぐ小さな工場に立ち寄る。
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働いていたのは女性ばかりで、作業の半分は機械を使っているものの、基本的に手作業だ。観光客がどかどかと入り込んで写真を撮ったり、じろじろ眺めたりする中、女性たちは手を止めたりなにか話したりすることもなく、ただ黙々と仕事をこなしていた。
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さあ、次はお昼ごはん。
つづく。


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by paquila | 2011-02-28 22:47 | 【インド-2011】南インド | Comments(0)

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