無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 【インド4日目①】大学生くんのヒンドゥー教講座   

1月9日 ティルチー

ティルチーはティルチラパッリ(Tiruchirappalli)の通称だ。
タミルナードゥ州の中央部に位置し、各都市への交通の要衝にあたる。
小さなマハーバリプラムとは違い、観光するにはバスやリクシャに乗らなければどこにも行けない。バスターミナルが目の前なので、とりあえず市バスで出かけてみることにする。

きのうベントン先生がすすめてくれたランガナータスワーミ寺院(Sri Ranganathaswamy―地元のひとにはシュリ・ランガーナSri Ranganaで通じた)行きのバスに乗る。やはりチケットはバスの中で車掌から買う。乗車時間は30分。Rs9(約18円)。ローカルバスは本当に安い。

ティルチーのセントラルバススタンド。
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どこで降りたらよいのかわからず、バスが停まるたびにきょろきょとしていると、
「お寺に行くならここだよ」
と後ろから声がかかる。
見ると観光客らしい男のひとがこちらを見ている。慌ててバスを降りる。

降りてからも「お寺はこっちだよ」と案内してくれる。
南インドのひとたちは皆肌が黒い。この人は肌が比較的白いので、まさかインド人とは思わなかったけれど、聞いてみるとなんと地元のインド人、しかも普通の大学生(名前が複雑過ぎて覚えられなかったので、以下「大学生くん」)だった。この寺院に奉られているヴィシュヌ神の嫁、ラクシュミーを篤く信望しており、毎週その嫁を拝みに通っているのだそう。

このような塔のことを「ゴープラム」と呼ぶそう。
この寺院にはこのゴープラムが21もあるらしいけれど、そんなにたくさん見ることはできなかった。
そして大学生くんと話しながら撮ったので、これが一体どこの何番目かもわからなくなってしまった。
たぶんもっと大きいのがあったはずなんだけど……
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歩きながらいろいろ話してくれる大学生くん。
いつの間にか寺院の入り口、さらにその中まで案内してくれる。
英語がとても流暢で、何を話しているか理解しやすい。が、その反面上手過ぎてとても早口。おまけに強いインド訛りもあいまって、ついていくのが大変だったこともまた事実。
ましてや話題がヒンドゥー教の物語だから、複雑極まりない。
大学生くんがこれほどこの寺院にまつわる物語に詳しいのは、子どもの頃おばあちゃんが寝る前に何度も聞かせてくれたからなのだそう。
そして、おばあちゃんもおかあさんもこのラクシュミー女神を崇拝しているので、彼もまた信仰するようになったのだとか。


ラクシュミーはそれはそれは美しい女神で、ヴィシュヌ神に見初められ結婚を申し込まれるも、じぶんの姉を先に結婚させることを条件に、それを受け入れたというお話。
さらに姉の話があり、姉の夫の話があり……数え切れないほどいる神々の物語はとにかく複雑。ヒンドゥー教の知識がまるでない上、それを早口の英語で聞くので、その場では理解できてもいちいち覚えていられないというのが実際のところ……

そのラクシュミーが祀られている場所はヒンドゥー教徒以外立ち入り禁止で、外国人であるわたしは外で待つことに。待っている間に誰でも見学自由な場所をひとりで見学。

おそらく修復されているのだとは思うけれど、鮮やかな天井画(上)と壁画(下)。e0224424_22355082.jpge0224424_22363178.jpg

「普段はここのお参りが済むと、家に帰るんだ。勉強しないといけないからね」

と言う大学生くん(日本の大学生とちがうなあ)。
でもその後もぶらぶらと歩きながら相変わらず寺院にまつわる物語を教えてくれる。

ちょっと待って! いまこうしてなんとなく一緒にいてくれるけど、わたしさえいなければ今ごろはおうちに帰って勉強できたわけでしょう?

「まあそうだけど、毎週来ているわりに、ほかの場所はまったく見ないからたまにはいいよ」

「毎週来ている」という言い回しが、本当に地元のひとなのだなあと、しみじみ思わせる。
無宗教のわたしには、信仰心というものはまったくわからず、どちらかというとそんな不確かなものにどうやってそこまで頼れるのかと不思議でならないけれど、その反面、なにかに心底傾倒し、依存してしまう心の弱さもわからなくはない。

ただ、大学生くんの話を聞いていると(彼はただの一度もじぶんの宗教を、神様を、勧めたり、賛美することさえしなかった)ヒンドゥー教の神様を崇拝するということは、どこかキリスト教や仏教とちがう意味合いがあるような気がした。もっと身近でそれでいて高みを、気高く尊いものを目指しているような。
特定の開祖のようなひと(神?)がいないせいだろうか。幅が際限なく広く、とても自由な印象を受けた。

ゾウに1ルピーをあげると、鼻で頭をコツンとしてくれる。幸運のおまじない?
1ルピーは大学生くんが出してくれたのだった。しまった、返しそびれた。
ゾウは月1回くらいしか来ないのだそう。やっぱり幸運!
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比較的白い肌の大学生くんと、明らかに観光客のわたし。
客引きや好奇心旺盛なインド人が寄ってこないはずはなく。3度も4度もつかまった。
その度に、大学生くんがじぶんたちと同じ、彼ら曰く「流暢な」(ネイティブなのだから当たり前なのだけど)タミル語を話すので皆一様に驚く。
次いで、「じゃあお前はガイドだな。どうやってこの子(客)をつかまえたんだ。いくらでやってるんだ」となる。
「ガイドではないし、お金なんかもらうわけがない」
と大学生くんが答えると、一斉に「どういうことだ! どこで出会ったんだ!! なんで一緒にいるんだ!!!」と沸き立つ。
ひとによっては、「じゃあ俺がガイドをしてやる」と客(わたし)を横取り?しようとする始末。

ガイドよりよっぽど詳しいのにね! とわたしが褒めると、「そのとおり!(indeed!)」と言いながらも、「内容が偏っているけどね!」と笑うとっても素敵な大学生くんなのでした。


さて。肝心のランガナータスワーミ寺院。
素晴らしい寺院のはずなのだけど、ずっと大学生くんと話していたおかげで実はほとんど印象に残っていない。写真も全然撮っていない。
毎週来ているだけに、大学生くんはあまり立ち止まらずさくさく歩いてしまうのだ。

でも大学生くんに出会えたことは間違いなく幸運だったので、まあいいや。


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# by paquila | 2011-02-06 21:38 | 【インド-2011】南インド | Comments(0)

無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 【インド3日目③】間違えて?2等座席の旅   

1月8日 チェンガルバトゥ→ティルチラパッリ(ティルチー)

ニコライさんのおかげで、無事駅に着き、ティルチーまでのチケットを買うことができた。
しかも13:30発というので、ちょうどいい。1時間ほど待てば列車に乗れる。
運賃はRs79(約160円)。ほんとうにこんなに安いものなのかかえって不安になる。
バスと合わせてRs88。
旅行代理店のプライベートバスはしつこいようだがRs600以上だったのだ。

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さて。これからどうすればいいのか。
どうするもなにも、列車に乗るのだが、列車番号は? 車両番号は? 座席は?
チケットを穴が開くほど眺めるも、まったくわからない。
同じホームにいても、さっきは右から列車が来たのに、次は左から来る。
アナウンスもないし、電光掲示板もない。インドの列車は遅れることが当たり前と言うので、13:30(前後)にくる列車がじぶんの列車かどうか怪しい。しかも、車両と車両が日本のように車内でつながっておらず、正しい車両に乗らなければ困ったことになるとも聞く。ホームはやたらと長く、どこで待てば良いのかもわからない。

結局ひとに聞いて、列車が来たら教えてもらった。幸い15分遅れで列車はきた。
ところが。
「この車両よ」と指差されたそれは、どう見ても一般車両、要は自由席ですさまじい数の人間が、ドアのない入り口にぎゅうぎゅうに殺到して押し合いへし合いしている。
長距離移動なので、座席指定のはずでは? 
座席を聞くも、「あなたのチケットは座席指定ではないわ」と気の毒そうに言われてしまった。

しまった、道理で安いはずだ。間違えた。


仕方が無いので、突っ込んでみた。



……なんとかなった。


待っている間に寄ってきたこども。
英語は通じなかったけれど、どうやら地元の子が勝手に駅であそんでいるらしい。
写真を撮ってくれと言うので1枚。良い服を着ているけれど、裸足。

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列車はゆっくり動き出す。
ティルチーまで何時間かかるのかよくわからない。
日が沈むまでには着くだろうと、のんびり構える。

駅に着く度に、サモサや果物、スナック菓子などの食べ物を売りにひとが入ってくる。
ぎゅうぎゅうの中、食べ物が入った大きな容器を頭の上に乗せて、通路のひとをかき分けて移動してくる。
外から窓越しに売るもの売りもくる。
座っていた若い女性2人組が、じぶんたちが窓からサモサを買う際に「あなたもなにか食べる?」と聞いてくれた。昼食を食べていないので、おなかはとっても空いていたのだけれど、まだちゃんとしたレストラン以外の場所でものを食べることにやや抵抗があり、お断りしてしまった。

目の前の席に座っている男性は、英語がとても達者で同世代くらいのなかなかの男前。アメリカのドラマ「ER」のベントン先生に似ている(名前を聞き忘れたので以下「ベントン先生」)。
ティルチーの見所や、インドについて、いろいろ教えてくれた。

「君は旅行者だから、こんな車両に来ちゃいけないよ」

とベントン先生。

「何日も何週間も前から予約して、ちゃんとした指定席をとるものなんだよ」

確かに。ここはあまりにも地元のひとの場所過ぎて、その一人分の場所を占領し、かえって申し訳ないくらいです。

2時間半ほど立ったままでベントン先生を中心にあっちの席のひと、こっちの席のひとと話していたが、やがてそれぞれが席を譲ってくれようとし始めた。日本の通勤電車と違い、立ちっ放しの割りに意外と疲れを感じず、それ以上に、思いがけない他人の親切の嵐にびっくりしてしまい、「滅相もない!!」と必死で断る。

「せめて30分だけでも替わるから、いつでも言ってね」

結局、ベントン先生がむりやり?わたしを自分の席に座らせ、30分で交替すると、今度は隣の女性が立ち上がり、再びわたしは座らせてもらえることとなった。

譲り合いの精神とはこういうことを言うのだろう。五体満足、年齢的にも立ちっ放しが平気なくらいの体力はあるというのに。そういえば、タイでもこういうことがあったっけ。満員電車で平気で2人分の座席を占領して知らん顔している日本人とは雲泥の差だ。

ベントン先生は、着いてから宿を探すというわたしに、宿の手配まで申し出てくれた。
しかし、宿や移動手段の手配にまつわる悪徳旅行会社、そこからコミッションをもらうあくどい人たち、そういうトラブル事例を嫌と言うほど予備知識として入れていたので、急に警戒心が沸き、お断りしてしまった。





約4時間半かけて、日暮れ前にティルチーに到着。
ベントン先生が駅の出口まで案内してくれた。そして「ここからまっすぐ行けばバスターミナルだ。そこならホテルがたくさんあるよ」と教えてくれる。さらに「あそこにもホテルが一軒あるよ」と道路の向かい側にあるホテルを指差す。
そういう話をしている間に、ベントン先生はじぶんの市バスに乗り遅れてしまった。
お詫びとお礼を交互に言うわたしに、「まあとりあえずあの宿に当たってみよう」とさくさくと歩き出すベントン先生。

ひとりで大丈夫です! これ以上ご迷惑はかけられません!! 

と言いながらついていくわたし。

そこはビジネスホテルのような中級クラスの宿で、ベントン先生がタミル語で値段を聞くと「Rs1300」と返ってきた。予算オーバーだ。
ベントン先生も「僕はこの街に住んでいるからホテルのことはよく知らないんだ」と苦笑い。
客引きでもなんでもなく、ほんとうにただの地元の親切なひとだったのだ。
身を守るための予備知識も、悪く働くと余計な先入観になってしまう。

とはいえ、ここでいよいよベントン先生ともお別れ。
何度も頭を下げ、お礼を言う。
ベントン先生は「はいはい」といった感じでさらっと人ごみに消えていった。


歩き方にも書いてあったが、客引きなどとは違い、一般のひとはこちらが求めるものだけに対してそっと手を貸してくれるのだそう。本当にその通りだと思った。
ニコライさんにしかり、列車で出会ったひとたちにしかり、もし出会わなかったら右も左もわからない土地でいちいち途方に暮れていた。さくっと案内してもらえたおかげで、時間もうんと節約できた。感謝してもしきれない。
結局誰にも、なにひとつ返せなかったことが悔やまれる。





完全に暗くなる前に、急いで宿を探す。
バスターミナルが目の前のビジネスホテル、Vijey HotelsでRs378/泊の部屋に決める。
半日かけて400km以上南に移動。
おなかも空いたし、隣のレストランでマッシュルームマサラとバターナンで夕食をとり、本日は終了。


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# by paquila | 2011-02-04 21:01 | 【インド-2011】南インド | Comments(0)

無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 【インド3日目②】maybe next year   

1月8日 マハーバリプラム→チェンガルバトゥ

マハーバリプラムはほんとうにどこでも歩いていけるところが良い。
バスターミナルは町の中心にあり、ターミナルと言ってもプラットフォームなどは無く、
単に空き地にバスが何台も並んでいるだけだ。
Enquiry(問い合わせ窓口)でティルチーに行きたいと伝えると、やはりチェンガルバトゥに行くよう言われ「あれだ! あのバスに乗れ!」と目の前のバスを指差す。
それは赤くて汚れたボロボロのバスで、いかにもローカルバスといった風貌。
実際乗っているひとは皆インド人で、観光客らしきひとはいない。
幸い、3人乗りの窓際の席を確保できた。


南インドはバス路線が発達しており、どこへ行くにもバスが出ていて便利なのだそう。
どこへ行くにもといっても、広い国なので乗車時間は数時間に及ぶ。
それなりの長距離バスを想像していたわたしは、やや面食らった。
これは後々わかったことだが、お金をたくさん払えば、豪華なプライベートバスに乗ることができる。今思えば、きのうお金を取りに行った旅行代理店のおじさんも、「ティルチーに行くならバスチケットを予約してあげるよ!!」と言って600ルピー以上の値を提示したのだった。


乗り込んでまもなくバスは出発。
しばらくすると、車掌のような男が乗車賃を徴収し始めた。
ひとりひとりに行き先を聞き、料金を徴収して切符を発行する。
誰が払って誰が払っていないかこれで把握できるのだろうかと心配になるくらい、とても原始的。インド人はせっかちなのか、四方八方から小銭を手にした腕を車掌に伸ばす。

果たして、ここからチェンガルバトゥまでいくらなのか、皆目検討もつかない。
旅行代理店はティルチーまでが600ルピーと言っていた。ということは、ローカルバスとはいえ、少なくとも100か150ルピーくらいはするのだろうか。
やっとわたしの番がきて、行き先をつげると「Rs9」と言われ、面食らう。
途中までとはいえ、約1時間ちょっとの距離を20円ほどでこと足りてしまった。

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バスで隣に座ったおじさんは、ニコライさんと言い(「ロシアで仕事をしていたからこの名前にしたんだ!」)、英語が話せる。昔は映画のカメラマンで、なんと大阪万博、EXPO'70を撮影しに日本に来たこともあると言う。

ニコライさんが「結婚はしているのか」と聞くので「していない」と答える。
これは旅に出る前から決めていた答えで、「している」と言うと、旦那の仕事はなんだ。収入はいくらだ。こどもはいるのか。なぜこどもをつくらないんだ。なぜ旦那を置いてひとりで旅しているんだ、などなど面倒な質問攻めにあうのだと、いくつかの本やネットで読んでいたため、この旅では「独身」で通すことにする。
実際独身同然の生活をしているので、罪悪感はない。

次いで「それではボーイフレンドはいるのか」。
これには「日本にいる」と答えることにする。
「いるけど日本にいない」とか「いない」とか答えるとそれはそれで面倒だからだ。
「ボーイフレンドと結婚しないのか」。
これに関しては答えを用意していなかった。「まぁね、どうかな、たぶんそのうち……」とごまかしていると、ニコライさんがにやりと笑って「maybe next year(たぶん来年あたり)」と代わりに答えてくれた。

実はこれが大いに気に入ったわたしは、この日から毎日のようにこの言い回しを使うことになる。この手の質問は会う人会う人から受けるし、これを言うと、たいてい皆が笑ってくれる。それに「結婚したいんだけど、彼氏が煮え切らないというちょっと可愛そうな子」のように思われるので、それ以上ああだこうだ突っ込まれずに済むのだ。
お茶目なニコライさんに感謝。

そのニコライさんが、チェンガルバトゥの自宅に泊まっていくと良い。息子に会ってくれ、と言う。なんだかんだ言ってわたしの「ボーイフレンド」はあまり関係ないらしい。先を急ぐのでと丁重にお断りする。そうこうするうちにバスはチェンガルバトゥに到着。

さて、ここからまずどこに行き、何に乗ってティルチーまで行けばいいのか。
そわそわしていると、ニコライさんが「心配いらない。着いてきなさい」とバスを降りていく。
そこはマハーバリプラムより大きなバスターミナルで、ひととバスでごった返している。
これはひとりでは相当困っただろうな……と思いながら、さくさく歩いていくニコライさんの後を追う。バスターミナルを抜け、そこからのびる1本の道路を指差すニコライさん。
「あの道をまっすぐ行けば駅がある。列車に乗って行きなさい」

何度もお礼を言い、ニコライさんと別れて駅に向かった。


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# by paquila | 2011-02-03 22:10 | 【インド-2011】南インド | Comments(0)