こんなハッピーなオーナー見たことない!:Red Ginger
「Georgia Straight」に「Kam is back!」と長い間広告が載っていて、その後もずーーーっと「2 for 1 entree」の広告が載っているので、否が応にも名前を覚えてしまい、たまたま側を通りかかったときに「ああ、このお店か」と気がついた。そこそこ人が入っているし、お腹も空いたし、ものは試しにと入ってみた。
「ウエルカム、マイフレンド!!」
オーナーのKamさんは、自らホストとサーバーを兼務する。
古い中国風の調度類や掛け軸が並ぶ店内には、日本の着物から涅槃像(!)まで飾ってある。ちょっとした骨董品店のようで、オーナーがお店を大事にしていることがよくわかる。
数あるメニューは、東南アジア料理と中華料理を混ぜたような品々。
Beef with black bean sauce / 牛肉と野菜の豆鼓醤炒め。
ズッキーニのしゃくしゃくした歯ごたえといったら!
こうしてアジア料理屋で食べる牛肉はやわらかくておいしい。ステーキなんかよりよっぽどおいしいと思う。ただ、ものの本によると、肉に「やさらかさ」を求めるのは日本人の特徴なのだそう。
Orange Chicken / オレンジチキン。
レモンチキンは、レモンの酸味を抑えるためにそれはそれはべったり甘くしてある場合が多い。それに比べてオレンジチキンは甘過ぎず、酸っぱ過ぎず。
ほかには、パイナップル炒飯(念願の!でも写真なし)。
外で炒飯を食べると、意外と薄味なお店が多いなか、ここは絶妙な味付け。
*
あちこちテーブルをまわって会話をしているご主人。
一見客のわたしたちに対しても、冗談も交えながらどこまでも気さく。
おまけにこちらが日本人と知るやいなや、
「ドウモ、(アケマシテ)オメデトウゴザイマス!
アリガトウ!ベンジョ ワ コチラヘドウゾ!」
よくそんなに日本語を知っていますね、と驚いていたら、
「僕はシンガポール人だから、多言語を話さないとアジアでは生き残れないのさ」
とニヤリ。
「ごはんを残さず食べたらデザートをごちそうするよ!」と笑う。
もう絶対に食べきれない量で、案の定お持ち帰り。
ところが「ちょっと待ってね」と奥へ消え、「マンゴーアイスクリーム ヲ ドウゾ!」
とかわいい器に入ったひと口大のアイスを出してくれた。
これには仰天。常連客でもないのに。
多めにチップをはずんで「Kamさんに会いにまたくるね!」と店をあとにした。
*
Kamさんは、旅の途中出会う親切な人々を思い起こさせる。
「そこまでしていただくわけには……」と恐縮するほど、ニコニコと親切に世話を焼いてくれる人たち。初対面、その場限りでもう二度と会うことはないのに。
でも、ここはバンクーバー。
お店はいつでもそこにあって、ちょっと足をのばせばいつでも何回でも行ける。
また行こうと思った。
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by paquila | 2014-01-14 08:00 | 【Van】Broadway | Comments(0)